RSPシリーズ専用 SAS Spectrum Analyser V1.1 の簡易操作方法    05/19/20

SAS Spectrum Analyserは、SDRplay社RSPシリーズ専用に開発されているスペクトラム・アナライザーソフト(第3者ソフト)です。現時点では、最終バージョンではなく、バグ等がございますが、アマチュア的な各種測定を行うことが可能です。

ご留意: 第3者製のソフトウェアであり、SDRplay社/弊社ではサポートを行うことができません。Windowsパソコンソフトにあまり詳しくない方は、ご自身の責任において、インストール/使用願います。



メインパネル

SASを起動すると、下記の画面が表示されます。



メインボタンの説明


Start: クリックすると、SASがONになります。
Stop: クリックすると、SASがOFFになります。
Save: 現状の設定構成をセーブします。 パス: PC\ドキュメント\RSP Spectrum Analyser\SpecSettings
Load: 保存した設定構成を呼び出すことができます。
Screenshot: スペクトラム画面を、画像ファイルにキャプチャーすることができます。 パス: PC\ドキュメント\RSP Spectrum Analyser\ScreenShots
Hide controls: 右側の制御画面を隠すことができます。もう一度クリックすると、制御画面が戻ります。
Options: 各パーツの色を変更したり、キャプチャーファイル名等を指定することができます。
Gains edit: ゲインテーブルを編集することが可能です。
Save Data: 画面にトレースされたデータをCSVで保存することができます。パス: PC\ドキュメント\RSP Spectrum Analyser\DataDump
CSV: 上記CSVデータの保存される内容を定義することができます。
About:
SASのバージョン等が表示されます。


Display settings

Ref dBm: ドロップダウンリストから適切な基準値を選択することにより、感度を調節します。通常は-80dB前後を指定してください。(ADCボタンが点灯する場合はオーバーロードですので、Ref dBmの値をオーバーロードが解消するまで上げてください。)
Range:
ドロップダウンリストから適切な値を選択することにより、表示レンジを調整します。
Offset: トレースが見やすい位置になるように調整してください。(Ref dBmで調整すると、ノイズフロアが上昇し、感度が低下しますのでご注意いください。
S Dat: クリックすると、画面下に 中心周波数、スパン周波数、垂線ステップ周波数、基準レベルが表示されます。
Enab: オフセットゲインを有効/無効にします。
10dB/div: 横線が10dBステップになります。

5 dB/div: 横線が5dBステップになります。
2 dB/div: 横線が2dBステップになります。


Trace control



M, 1, 2, 3, 4: メイントレース、トレース1〜4を選択します。クリックして選択すると、文字が黒色から白書に変わります。
Hide/Show: 該当のトレースを表示する場合は、クリックしてHideに、非表示にする場合はクリックしてShowに変更してください。
Hold/Rel: トレースをホールドします。ホールド中はRelと表示されます。
Raw: クリックすると、Rawデータを表示します。
Peak: クリックすると、Peakデータを表示します。
Avg: クリックすると、Averageデータを表示します。
DM: クリックすると、当該トレースがディファレンシャルモード表示になります。「Ref trace」欄で指定された基準トレースと、当該トレース間の2つの差異をトレース表示します。信号入力環境が同じであれば、0dBにトレースが表示されます。「Ref trace」が「Diff」ボタンで有効になっている場合にしか動作しません。
DO: クリックすると、当該トレースがディファレンシャルモードオフセット表示になります。「Ref trace」欄で指定された基準トレースと、当該トレース間の2つの差異を、基本トレースに加えたものをトレース表示します。信号入力環境が同じであれば、基本トレースに重なってトレースが表示されます。「Ref trace」が「Diff」ボタンで有効になっている場合にしか動作しません。

Ref trace

Ref trace: 基準トレースをドロップダウンから選択します。
Diff: ディファレンシャルモードをOn/Offします。背景が水色になっている時がOnの状態です。
T: DOモードが有効であり、「T」ボタン(スレッショルドモード)が反転している(有効な)場合、3dB以上の振幅差は、そのまま表示されます。3dB以下の場合は、差分が表示されます。「T」ボタンが反転していない場合(Off)は、スプリアスなどのノイズが差し引かれた状態で表示されます。
Avg: アベレージ時間をドロップダウンから選択します。より正確な測定を行うには数値を大きくしますが、スイープ時間がその分増えます。


Markers


マーカーには、定義ができる4つのマーカー以外に任意にディスプレー上で左クリックにより表示できるフィリーマーカーがあります。

Markers: マーカー機能をOn/Offします。
A, B, C, D: F/Tのどちらかを選択することで、マーカーを固定若しくは浮遊モードに切り替えます。Tと表示されている場合は固定モード、Fと表示されている場合は浮遊モードです。ドロップダウンより どのトレースに適用するか選択します。M、1,2,3,4の何れかを選択してください。設定後、マカーカーを付けるトレース上をマウスで左クリックしてください。

Mar 1 - Mar 2: マーカー間の周波数と振幅の差を右側に表示させることができます。使用する2つのマーカーを下の欄で指定してください。Fはフリーマーカーです。事前に定義をしていなくても自由にマーカーを移動させることができますので、すでに定義がされているマーカーからの差を任意で取得することが可能です。


ピーク検出現在日本語Windowsでは設定項目が正しく表示されません。


Enable peaks: 背景が水色の時にピークマーカーが表示されます。
First: 最初のマーカー情報を表示します。
Prev: 周波数が次に低いマーカー情報を表示します。
Next: 周波数が次に高いマーカー情報を表示します。
Min peak: 表示振幅の閾値を指定します。近接ピークとの差であり、ノイズフロアに対する値ではありません。
Win width: この値を小さくすることにより、より細かなピークを見つけることができる場合があります。Min peakと一緒に調整してください。


スパン制御パネル

Center frequency - MHz: マウスで変更する桁にカーソルを合わせ、マウスホイール/↑↓キーで中心周波数を設定します。す。(単位: MHz)
A/B: AとB、2セットの周波数帯を指定できます。背景が反転している場合に有効となります。
Start - MHz:
下限周波数が表示されます。
Start - MHz: 上限周波数が表示されます。
Span: スイープする周波数帯域を選択します。
Sweep time:スイープ時間
IFkHz: 使用するIF帯域を指定します。
Sampling rate-Ms/Sec: ZIFモード時のサンプルレートを指定します。
Clock spur removal: On(反転)にすると、RSPのクロックのスプリアスを表示から削除することが出来ます。
Window:
 FFTウィンドウの種類を選択します。通常はBlackmanのままで構いません。
NFFT: ドロップダウンより、FFTのビン数を指定します。数が多いほど解像度は上がりますが、スイープ時間が長くなります。


Input



RSP Select: RSPが2台以上PCに接続されている場合は、ドロップダウンから使用する方を選択します。
ANT A, Ant B: RSP2/RSPdxで使用するアンテナポートを選択します。
Tuner 1/Tuner 2: RSPduoで使用するアンテナポートを選択します。
BC/FM / DAB: BC/FMフィルター、DABフィルターをON/OFFにします。
dBm Trim: ↑↓で、dBmゲインの微調整をする時に使用します。
Offset dB: アッテネーター、プリアンプ等を使用する場合の補正用です。
Cal: くなっている場合は、絶対値表示になっておりません。Diffモード、dB Trim, Offset dBが有効の場合に赤くなります。
ADC:
赤くなっている場合は、オーバーロードです。Ref - dB等を調整して緑表示に戻るように調整します。それでもOverloadが解決できない場合は、アッテネーター等を使用して入力を下げてください。
LNA gr, Ssytem gr, Current gain: 現在の各ゲイン設定を表示します。
(Ref - dBmが -80 の時、LNAのゲインが 0 となっています (RSPdxの場合)。




今後、”RSPで遊ぼう!”ページにて、色々な使用例を掲載していく予定です。
http://icas.to/sdrplay/play/index.htm


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